Chip-seq解析(検出データを前処理・データ解析)

0. 初めに

 時間にある程度余裕がある方は、下記のサイトやyoutubeなどに掲載されている、講義動画(無料)から、解析の原理・手法・考察の仕方などを学びながらデータ解析を行うことをおすすめします。

https://togotv.dbcls.jp

 

 しかし、動画を閲覧して解析ができるようになるためには、最低8時間、最長数十時間の講義動画を元に解析することになります。また、講義動画の作成当時とはアプリケーションのバージョンが異なり、自身である程度のトラブルシューティングが必要です。

 

 webサイトを参考に頑張って解析してみたいという方は、以下に記載した方法を試してみてはいかがでしょうか。

 私が解析を行った時のことを、備忘録として記載してあります。

 ご参考になれば幸いです。

 

1. 背景・概要

 前回のブログ記事にてRNA-seqの前処理・データ解析について記載しましたが、今回はChip-seqのデータ解析について記載します。

 

 Chip-seqのデータ解析については、徐々にコマンド操作に抵抗がなくなってきた時期に実施したため、下記のリンク先の書籍を参考に解析した。

 コマンド操作の初心者やmacのパソコンを使ったことがない人たちでも次世代シーケンス解析ができるようになると書かれている初心者向けの手順書です。

 上記のような解析に不慣れな人が実際に解析をやってみた時の体験談・とラブルシューティングを読むこともできます。初歩的な用語解説から記載してくださっているため、初心者にとって、とても頼りになる本だと思います。

https://www.amazon.co.jp/次世代シークエンサーDRY解析教本-清水厚志/dp/478090983X

 

 このブログ記事では、上記の書籍の内容のソースコードの転載はできないため、ソースコードについては書籍もしくは下記のサイトを参照してください。

 上記のリンクの書籍の内容は下記のリンクを読んでも大体理解して実行できると思いますが、作成した図がどのようなものになるのか、図の解釈の仕方はどうしたら良いのかなど、本の方が説明が丁寧な部分があります。

https://github.com/yuifu/ngsdat2_epigenome_chipseq/blob/master/chipseq.md

 

 同じ研究機関の方、関係者の方は、GitHub(非公開)をご参照ください。

 

 

2. 参考資料

日本語のフロー場合:

https://github.com/yuifu/ajacs68

NGS解析全般の説明も含まれている。

 

英語表記のフロー場合:

https://bi.biopapyrus.jp/hts/chipseq/

コマンド操作で解析する人には参考になるサイト。

 

3. 覚書き

 Homerというツールを使う際に、うまく動作しなかったため、トラブルシューティングを行った覚えがあります。

 作業ディレクトリ(home)に、インストールしたhomerのフォルダを置き、自分の解析用データをインプットする時に、ソースコードでそのデータの場所を指定して(「パスを出す」と表現することが多い)データの読み込みを行いました。

 マウスのゲノムに対してアセンブリをしようとした時に、Homerのエラーコードが表示されてしまい、mm10, mm9のゲノムのデータがうまく読み込めないこともありましたが、そのエラーコード内に併記されていたゲノムデータの再インストール方法を実行すると、解決したため、そんなに苦労しませんでした。

 

 Homerを動かせるようになると、Homerのピークコールのオプションを使ってROSEアルゴリズムを使ったスーパーエンハンサーの検出ができるようになります。

Homerのマニュアルの一部:

http://homer.ucsd.edu/homer/ngs/peaks.html

 

 他にも書いておきたいことはあるのですが、また時間のあるときに別の記事で紹介するかもしれません。

 

4. 解析環境

 当時は、下記のMacのノートパソコンしか持っていませんでした。

 2020年11月時点で一番新しいOSのバージョンで実施。

 

MacBookPro 13-inch

メモリ:8GB

macOS Big Sur

最新版のRとIGVをインストール済み

「1. 概要」に記載した書籍もしくはwebページに記載されているツールを、手順にしたがってインストールしました。

 

5. 解析フロー(概略)

Chip-seq実験データ(.fastq)

Fast QC(Galaxy Faxt QC)

マッピング (Galaxy)

ファイルの変換(Galaxy samtools, sam→bam)

Bamファイルのインデックスを作成(.bai)※ ここから下はコマンド操作で実施。

ピーク検出(MACS2)

データ解析

・データ間で重なっている(もしくは重なっていない)ピークの数・リストアップ(bedtools intersect)

・IGVによるピークの可視化 (IGV)

・モチーフ検索(Homer)

・リードのシグナル分布の可視化(metagene plot)

・遺伝子領域集合に対するリードシグナルの可視化(aggregation plot)

・ピーク領域に対するオントロジー・パスウェイ解析(GREAT)

・ピークに対するアノテーション(R Studio)

・ROSEアルゴリズムによりスーパーエンハンサーの検出(Homer)

 

今回の記事では、どんな解析ができるのかを紹介するだけにとどめておきます。

詳細は、書籍を購入してチェックしてみてください。

RNA-seq解析(検出データを前処理・データ解析)

0. 初めに

 時間にある程度余裕がある方は、下記のサイトやyoutubeなどに掲載されている、講義動画(無料)から、解析の原理・手法・考察の仕方などを学びながらデータ解析を行うことをおすすめします。

https://togotv.dbcls.jp

 

 しかし、動画を閲覧して解析ができるようになるためには、最低8時間、最長数十時間の講義動画を元に解析することになります。また、講義動画の作成当時とはアプリケーションのバージョンが異なり、自身である程度のトラブルシューティングが必要です。

 

 webサイトを参考に頑張って解析してみたいという方は、以下に記載した方法を試してみてはいかがでしょうか。

 私が解析を行った時のことを、備忘録として記載してあります。

 ご参考になれば幸いです。

 

 

1. 背景

 私の所属するラボにて、RNA-seqのデータの受託解析の費用が高いため(データ測定と同じぐらいの費用がかかるらしい)、ラボ内でデータの処理と解析をできないかと相談を受けました。

 一番リーズナブルな値段のMacBookPro(Macのノートパソコン)しかなく、ソースコードを見聞きしたことがない状況で、どうやって解析をしたら良いのか見当がつきませんでした。

 しかし、インターネット上の情報を元に調べていくと、この手の解析は、データ解析の初心者でもRNA-seqやChip-seqの解析ができるらしいので、私がやってみることになりました。

 

 当時の私は、情報工学に詳しくなく、地元大学で分子生物学実験をしていた大学院卒程度のスキル(Excel, PowerPointを使ってウエスタンブロッティングやqPCRのデータを整理していたレベル)しかパソコン関係のスキルを持っていませんでした。学生時代に所属していた研究室でmacを使っていたため、macのパソコンの使い方が少しわかるレベルでした。

 

 データ解析に詳しい人が周囲にいないため、効率の良いやり方はわかりませんが、私の低スペックなPCでも解析ができたため、その当時の記録を残しておきたいと思います。

 いくつかの書籍とgoogle検索したウェブページを頼りに解析を行ったため、このブログでは引用資料の紹介と使い方を簡単に記載します。

 

 適切ではない表現があるかとは思いますが、ブログ閲覧者の方々が用語を調べるきっかけになれば幸いです。

(周囲に教えてくれる人がいない状態だと、問題解決のためにgoogle検索をかけるための用語がわからず、時間が浪費されていきます。このブログの読者が少しでも苦労を減らせることを祈っています。)

 

 同じ研究機関の方、関係者の方は、GitHub(非公開)をご参照ください。

 

 

2. RNA-seqの原理・解析フロー

(1) 参考資料

日本語のフロー場合:

https://github.com/yuifu/ajacs68

NGS解析全般の説明も含まれている。

 

英語表記のフロー場合:

https://bi.biopapyrus.jp/rnaseq/

コマンド操作で解析する人には参考になるサイト。

 

(2)最低限の概要説明

<概略フロー>

(illuminaのHiSeq(pair-end)の場合)

RNA-seq実験を実施して得られたデータ(拡張子:.fastq など)

前処理(一次解析)・・・・データ解析のための前準備(マッピング、カウントデータの作成)

データ解析(二次解析)・・・・発現差異解析、プロットの作成

データ解析(三次解析)・・・・GO解析、パスウェイ解析など

※ 様々な解析手法があるため、このページ内では紹介しません。

  別のページで個別に解説をします。

 

(3) 私が実施した解析手法のフロー

RNA-seq データ(.fastq)

前処理:Galaxyでデータ変換(FASTQ Groomer)

前処理:Galaxyでクオリティチェック(Fast QC)

チェック時の参考資料:https://bi.biopapyrus.jp/rnaseq/qc/

前処理:Galaxyでアダプターの除去、品質の低いリードの除去(Trimmomatic

前処理:Galaxyでクオリティチェック(Fast QC)

前処理:GalaxyでゲノムへのマッピングRNA STAR

前処理:IGVを使用してエクソンアノテーション情報の確認、ゲノムへのマッピングの可視化

前処理:Galaxyでシーケンスリードのカウント数を算出(FeatureCounts

二次解析:Rを使用してFPKM(RPKM), TPM(発現量の値)の算出

※ webページ上(TCC-GUI)でも解析できるが、解析途中でページが動かなくなることが多いため、Rを使って使用する方が良い。

二次解析:Rを使用して発現差異解析(TCC(TMM/edgeR)

二次解析:Rを使ってプロットの作成

三次解析:Webサイトを使用してGO解析、Pathway解析へ進む。

※ 様々な解析手法があるため、このページ内では紹介しません。

  別のページで個別に解説をします。

 

 

3. 解析環境

 当時は、下記のMacのノートパソコンしか持っていませんでした。

 2020年11月時点で一番新しいOSのバージョンで実施。

 

MacBookPro 13-inch

メモリ:8GB

macOS Big Sur

最新版のRとIGVをインストール済み

 

ターミナルからコマンドを入力する操作は、セットアップが面倒だったので実施しませんでした。

できるだけGalaxyとRを使って解析を進めようとしていました。

 

RNA-seq実験後のシーケンスデータは、illuminaのHiSeqのデータ(pair-end)を使用しました。

 

 

4. スペックの低いパソコンで実施するためにはどうしたら良いか(Galaxyの使用について)

 上記の解析フローのうち、ゲノムへのマッピングはできません。

 一般的なMacBookProでは、PCのメモリ容量不足により処理ができません。

 そのため、インターネットのクラウド上で解析できるツール(無料)を使用します。

 そのツールの一つが、Galaxyです。マシンパワーの無い研究室の見方です。

 下記のページを参考に解析を進めました。

 Galaxyは、メールアドレスを登録すると無料で使用することができます。

 登録してログインしてから使用しましょう。

(未登録だと200MG, 登録済みだと:10BGまでのデータ容量を使用することができる。)

 また、Galaxy上のプログラムへインプットデータをうまく読み込めない時があると思いますが、そのようなとラブルシューティングのために、Galaxy Supportページを参照しましょう。トラブルシューティングのマニュアルがあるだけでなく、自分と同じトラブルを抱えた人たちが質問を投稿している質問箱があります。ブラウザ検索をしてエラーコードの意味を調べるよりも、こちらのページ内のメニューを開いて検索をかける方が効率が良かったです。使用しないとブラウザ検索で答えが出てこないため、より苦労します。

 

Galaxy Top

https://usegalaxy.org

 

Galaxy Support

https://galaxyproject.org/support/#help-guides

 

Galaxyの基本的な使用方法

(長い動画のうち、わからない部分だけ見れば良い。youtubeなどに、もっと短く簡単なマニュアルがあるかもしれない。)

講義動画:https://togotv.dbcls.jp/20150409.html

講義資料:https://github.com/AJACS-training/AJACS52/blob/master/ohta/README.md

 

GalaxyでNGSデータ解析

https://galaxy.dna.affrc.go.jp/nias/static/howtouse.html

(日本語で書かれているGalaxyの使い方が書かれたページの一つ。解析時のオプションの設定に迷った時に、とても参考になりました。)

 

5. Rを使った解析について

 論文用の図の作成によく使用されているRですが、GUI版(アプリケーションアイコンから立ち上げて操作をする形式)の方を使うと、ほとんどの操作がコピーアンドペーストで済みます。

 使い慣れているMicrosoft Excelを使った作図をしたかったのですが、Excelで作図すると、データのサイズが大きいため、パソコンのメモリ容量を圧迫しやすく、Excelが強制終了してしまいます。Rでしか作図しづらい図もありますので、泣く泣くRを使えるように練習しました。(Rのメリット、Excelのデメリットなどにいては、Rをインストールする際の参考サイト内にも記載があります。)

 また、Rの方が、ソースコードをコピーペーストすると、異なるデータ群で同じ形式の図を多量に作成するのも一瞬で完了します。

 

<実行手順>

(1) Rをインストールする。

CRANThe Comprehensive R Archive Network)にアクセスして最新のMac OS版のRをインストールする。

https://cran.r-project.org

参考サイト:https://qiita.com/hujuu/items/ddd66ae8e6f3f989f2c0

 

(2) Rを立ち上げて、R上でパッケージをインストールする。

(最低限の場合:数分で完了。関連のパッケージ全てを入れる場合:数時間かかる。)

パッケージのインストールの仕方、エラーへの対処:

https://stats.biopapyrus.jp/r/basic/package.html

https://qiita.com/hachisukansw/items/ac1b7f608db1fe4d09e6

 

インストールしておくと良いパッケージの種類は、下記のサイトで紹介されている。

http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/~kadota/r_seq.html

必要に応じて最低限のパッケージをインストールする場合は、下記で使用するソースコードに記載されているプログラムをブラウザ検索して、個別にインストールする方法を個別に調べてインストールする。

 

(3) Rで解析を始める前に、「作業ディレクトリの変更」の方法を知っておく。

 Rというアプリを使って解析を行う上で、Rにとっての作業拠点をどこにおくかを指定する必要があります。自分が解析したいデータファイルをインプットする時に、この作業ディレクトリの変更が重要です。

 下記のように指定しておくと、特に困ることは無いでしょう。

 Rでの解析結果のデータの保存場所は、特に指定しなければ、作業ディレクトリとして指定した場所に保存されます。

<作業ディレクトリの変更方法>

 Rを起動する → (画面上部のメニューバーの)その他 → 作業ディレクトリの変更 → 自分が解析したいデータが置かれている場所を指定する

 

(4) Rのソースコードを引用して解析を実施する。

Rを使った塩基配列の解析は、下記のサイトにてソースコードと使い方が丁寧に記載されています。サイト内にリンクが貼られているテストデータを使用してプログラムが動く可動化を確認してから、自分の解析用データを使用すると、うまく動かしやすいです。

http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/~kadota/r_seq.html

 

 1) Excelを使って自分のデータを、テストデータと同じ表形式へ揃える。

 2) Excelのデータエキスポート時に.txtファイルへ変換する。(タブ区切りテキストファイル)

 3) Rを起動 → 作業ディレクトリの変更 → Rの解析用コードを入力(自分のデータファイル名へ修正して使用。)

 4) 出力されたファイル(.txt)をExcelファイルで開いて、テーブルを挿入すると見やすくなる。

 

6. その他

 RNA-seqのデータ解析の内、三次解析については、個別のブログ記事にて紹介することにする。

 

 

データ解析をする前の準備(アプリケーション導入・パソコンの設定)

1. 初めに

 私は、Mac PC(ノートパソコンと据え置き)を使って解析をしています。

 このブログではMac PCであることを前提に、私がやっている方法の一部をメモ書きとして記録しておきます。

 同じ研究機関の方、関係者の方は、GitHub(非公開)をご参照ください。

 

 まだまだ初心者に毛が生えたレベルの私が、超初心者向けに向けてパソコンの最低限のセットアップ・用語説明をしています。

 適切ではない表現があるかとは思いますが、ブログ閲覧者の方々が用語を調べるきっかけになれば幸いです。

(周囲に教えてくれる人がいない状態だと、問題解決のためにgoogle検索をかけるための用語がわからず、時間が浪費されていきます。このブログの読者が少しでも苦労を減らせることを祈っています。)

 

Windows PCを使っている場合>

 WindowsのPCを使用している方は、下記のGUIのインストールまでは実行できますが、ターミナルを使った解析ツールのインストールはできません。Windowsは、Macのようなターミナルを持っていないからです。いろんな方法がありますが、Windowsを起動したままLinux(Ubuntu)を同時に立ち上げて作業する(「仮想環境で作業する」とよく表現される)と良いと思います。Linuxの中でもBio-Linux(バイオ系の解析ツールがセットで入っているLinux(Ubuntu))を立ち上げられるようにしておくと便利です。

 このブログの中では、Windows版のセットアップについては記載しません。お困りの方は、「Windows, Linux, 仮想環境, Bio-Linux, VirtualBox」などのキーワードで検索してみてください。デュアルブートと呼ばれるやり方もありますが、お勧めしません。OSの更新後にOSの切り替えがうまくいかなくなったり、最悪の場合はPCを初期化しなければならなかったりと、苦労が多いようです。

 

2. 解析用パソコンの最低限のインストール(Mac PC、GUI

 全てフリーソフトですので、インストールしておくと便利です。

 PCの内部ストレージの残りが少ない人や、面倒な人は、R、IGVだけインストールして、他はどうしても必要になってからインストールすると良いでしょう。

 他の大学の先生が作っているブログなどで、もっと詳しく、もっと多数のフリーソフトが紹介されていますので、もっと知りたい方はホームページやブログを検索してみてください。

GUI・・・・画面に表示されたメニューやボタンをマウスカーソルでクリックして操作できるアプリケーションのこと。パソコンやスマートフォンでよく使っているアプリはGUIです。

 

<インストールしておくもの(GUIのみ)>

・R

 統計学的な作図をする際によく使われているツール。下記のR Studioもあるが少しコードの書き方が異なる。一般的によくネット上に掲載されているコードは、Rのためのコードが多い。

・R Studio

 上記のRが改良されたもの。初心者でも作図がしやすいらしい。(私はまだあまり使いこなせません。上記のRがあれば最低限のことはできます。)

・IGV

 自分が測定したデータについて、ゲノム上のどの位置のことを指しているのかを可視化できる。

Atom

 一部の開けない拡張子のファイルの中身を閲覧できる。

Xcode

 入れなくてもいいかもしれない。

・Macs Fan Control

 PCのスペックが低い時はあっても良い。PCのファンの回転数を手動で変更できるためPCが熱くなりにくくなる。

 

<あったら便利なもの(GUI)>

・Ape

 DNA work用のソフト。Plasmid DNA, 遺伝子のORF配列をラベルしてデータを保存しておくために使用している。プライマー設計、シーケンス解析結果の波形グラフの閲覧、制限酵素サイトの検索、Plasmidマップの作成。

・ImageJ

 画像の解析用(明るさ・コントラスト調整・面積定量など)。ウエスタンブロッティングのバンドの濃さの定量

・インターネットブラウザ(Safari以外)

 MacにはデフォルトでSafariが入っているが、それ以外のブラウザも入れておきましょう。インターネットブラウザの種類によっては、Safariでうまく開くことができない時に役立つでしょう。

 私はGoogleChromeFirefoxを使っています。

Insomnia X

 ノートPCの画面の蓋を閉じてもスリープ状態にならないため、時間のかかる処理を開始してしまっても安心です。インストール後に再起動が必要なので、必要になったタイミングで焦ってインストールしても使えません。

・Toy Viewer

 仕事のマニュアル作成やブログ作成時にスクリーンショットを使うと思いますが、ユーザー名やサンプル名などを伏せておきたい時もあるでしょう。このアプリでスクリーンショット画像を開いて、部分的にモザイクを入れることができるため、とても便利です。

 

 

3. PCの作業環境を整える(表示・設定の変更)

 PCでデータ解析をするにあたって、PCの環境設定を下記のように変更しています。

 長時間PCで作業しない人は、やらなくても良いと思います。

 

<Dockにアイコンを表示させておきたいもの>

表示方法:https://pc-karuma.net/mac-dock-icon/

※ Dock・・・MacのPCを起動・ログインしてすぐに表示されている画面の下に表示されているアプリケーションアイコンの表示スペースのこと。よく使うアプリケーションはDockに登録しておきましょう。

 

・テキストエディット

 R、ターミナルに入力する予定のコードをメモするために使用。テキストファイル以外にも様々な形式のファイルで保存できるため便利。

・ターミナル

 一般的に、UNIXで解析、LInuxで解析、などと書かれているウェブページに掲載されているコードは、Macのターミナルに入力して実行できます。(一部のLinuxのコードはそのまま使えないのですが、基本的には使えるそうです。)

アクティビティモニタ

 ターミナルを使って、PC本体でデータ解析を実施する際に、PCへの負荷がどの程度かかっているのかを可視化できます。

 CPUについて

 アイドル状態になっている(使われていない)CPUが少ないと、CPU不足で処理が遅いとわかります。CPUが小さくでも処理が遅くなるだけで、処理の実行には支障がないと言われています。

 メモリについて

 使用済みメモリが多いと、PCの処理限界に近いことがわかります。メモリ容量が不足するとターミナルやアプリケーションが動かずに強制終了するケースがあります。ゲノムのマッピング処理などはとても大きいサイズのファイルを扱うため、ノートパソコンではメモリ容量不足で解析ができないことがほとんどです。マッピングにはGalaxyなどのインターネット上のツールを使いましょう。インターネット上のツールにデータをアップロードせずに、手元のパソコンでデータ解析を全て実行したい場合は、メモリ容量の大きいパソコンを購入しましょう。

  <メモリ不足の原因>

  ・ノートPCであるため、元のメモリ容量が小さい。

   メモリ容量の確認方法:https://pc-karuma.net/mac-check-memory-usage/

  ・処理に使用するデータのサイズが大きい。

  ・他のアプリケーションを立ち上げたまま作業をしている。(インターネットブラウザを複数立ち上げたまま。Excel, Wordを完全に終了させていない。)

 

 次世代シーケンスデータの解析時に必要なPCのスペックについては、下記のリンクの書籍(p12~19)を参考にすると良いです。

 PCのスペックについて解説しているwebサイトがあまりみつかりませんでした。

 こちらの書籍が一番わかりやすく、各解析手法に対してどの程度のスペックが必要なのかが表形式で記載してあります。

https://www.amazon.co.jp/次世代シークエンサーDRY解析教本-清水厚志/dp/478090983X

 

<各種環境設定>

・テキストエディットの環境設定

 コードをメモしている時に、予想変換機能で頭文字が大文字に自動補正されてしまったり、”--”と入力したいのに、1つの大きなハイフンに自動補正されることがありますが、自動補正された直後にcommand + zの同時押しで元の表示に戻ります。毎回気をつけて直すのは面倒なので、テキストエディットの設定を変更しておきましょう。

参考サイト:https://rcmdnk.com/blog/2018/05/16/computer-mac/

 

 1. テキストエディットを立ち上げる

 2. 画面の一番上のメニューバー上の「テキストエディット」をクリック

 3. 「環境設定」をクリック

 4. 下記の項目のチェックを外す

  スマート引用符

  スペルを自動的に修正

 

 上記の設定で解決されない場合は、macのシステム環境設定を変更しましょう。

 1. 画面左上のメニューバー上のアップルマークをクリック

 2. システム環境設定をクリック

 3. キーボードをクリック

 4. ユーザー辞書のタブをクリック

 5. 下記のチェックを全て外す

  (専門用語の入力時にスペルの自動変換機能が邪魔になる時があるため、チェックを外しておく。一番下の項目のチェックを外すと、”--“が入力できるようになる。)

 

スリープモードの廃止

 長時間かかる処理を開始した際に、処理の途中でPCがスリープしてしまい、作業が進んでいないことがある。

 下記のように設定を変更して、スリープモードにならないように設定を変更する。

 

・ディスプレイを常時オンにする

 1. 画面左上のメニューバー上のアップルマークをクリック

 2. システム環境設定をクリック

 3. バッテリーをクリック

 4. 電源アダプタのタブをクリック

 5. 鍵のマークをクリックして、パスワード(PC起動時のユーザーログインパスワード)を入力

 6. バー表示のカーソルを一番右に合わせると、ディスプレイをオフにしない設定になる

 7. バッテリーのタブをクリックし、上記の5~6のように設定を変更

 8. 鍵のマークをクリックして、設定の変更を完了する

 

スクリーンセーバーの停止

 1. 画面左上のメニューバー上のアップルマークをクリック

 2. システム環境設定をクリック

 3. デスクトップとスクリーンセーバをクリック

 4. スクリーンセーバのタブをクリック

 5. 左下に表示されている「開始までの時間」を「開始しない」へ変更

 

 

画面の表示方法の変更(長時間作業用)

 データ解析に限らず、PCを長時間使う方は、下記のようにPCの設定を変更しておくと、目が疲れにくくなるため、おすすめです。

 

・ダークモード表示への変更

 1. 画面左上のメニューバー上のアップルマークをクリック

 2. システム環境設定をクリック

 3. 一般をクリック

 4. 外観モードをダークに変更する

 

・輝度の自動調節

 1. 画面左上のメニューバー上のアップルマークをクリック

 2. システム環境設定をクリック

 3. ディスプレイをクリック

 4. ディスプレイのタブをクリック

 5. 輝度の自動調節、True Toneのチェックを入れる

 

・ナイトシフトモードの使用

(デフォルトでは、夜間にナイトシフトモードに切り替わる設定になっています。日中にも使用したい場合は下記のように設定を変更してください。)

 1. 画面左上のメニューバー上のアップルマークをクリック

 2. システム環境設定をクリック

 3. ディスプレイをクリック

 4. Night Shiftのタブをクリック

 5. スケジュールをカスタムへ変更

 6. 5:00~24:00など、自分がよく作業をしている時間帯に変更

   → 画面が少し黄色がかって見える(ブルーライトカットされている)

 

4. その他の小技

・部分的なスクリーンショット

 command + Shift + 4 同時押しで、スクリーンショットしたいエリアを選択できるモードに切り替わります。エリアを選択し終わると、自動的にスクリーンショットがデスクトップ上に保存されます。

・バックスラッシュ“\”の入力

 option + ¥

 

<よく使われているショートカットキー>

・コピー

 command + c

・ペースト

 command + v

・1つ前の操作に戻る

 command + z

・全選択

 command + a

・内部検索

 command + f

 

 

 

仲間を探すために、ブログを始めました。

ご挨拶

初めまして。ブログを整備中ですので、少々お待ちください。

2021年2〜3月上旬には記事を投稿する予定です。

昨年の11月頃からバイオインフォマティクス解析を独学で勉強して仕事に活用しています。

周囲に同じような解析を行っている知り合いが居ないため、切磋琢磨できる仲間を探すためにブログ開設をしてみました。

ツイッターも合わせて開始する予定です。

同じ悩みを持った方、同じ業界の方からのご連絡をお待ちしております。

webサイトの作成は初めてなので、不親切な部分も多いかもしれませんが、お手柔らかにお願いいたします。

お問い合わせ:info@bioinformatics-satsuki-m.com

旧サイト:

bioinformatics-satsuki-m.com

(2021年3月末で閉鎖予定。はてなブログへ完全移行する予定。)

 

Blogの記事の内容について

無料で使えるバイオインフォマティクス解析ツールの使い方の紹介を書いています。(統合TV、他の方のブログ、書籍など)

実際の研究対象に対して何のツールを使って何を解析するか等、具体的な使用例は敢えて書かないようにしています。(有料の講習会、書籍に掲載されている様な内容は、このブログ内で無料公開すべきではないと考えています。有料コンテンツについては、内容のレビューのみを記載しています。)

ブログ作成を始めたばかりで、ご不便をおかけいたします。よろしくお願いいたします。